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TW3「エンドブレイカー!」内PC関係の雑記。

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金木犀が揺れてる。

いつからこんなに強く香っていたのだろうか。

その屋敷はランスブルグ第三階層、北都のはずれにぽつんと建っている。
人里から離れた自然豊かな森の中にある、誰もが忘れてしまいそうな小さな屋敷だ。
僕は勝手に心の中で「金木犀の館」と呼んでいたその場所に、
なんでも僕の曾々祖父はその屋敷に住んでいたらしい。

秋になると年に1度、庭の花が咲く時期になると
父と母と、『父』と『母』、姉さんと『妹』と僕の7人で訪れて、
たったひとりでそこに住み、花の世話をしている庭師と過ごしていた。
庭師は曾々祖父の代からこの屋敷の庭を守っていると言う。
つまりは、僕らの曾々祖父がこの屋敷から離れるくらいから
ずっと庭の花を守り続けているらしい。

その庭に、噎せ返るほど芳しく、金木犀が咲いているのだ。

庭の一角があの小さなオレンジ色で埋まって、
その下で綺麗に落ちた花を探して拾っていたのを覚えている。
「あの花はね、坊ちゃん。あなたの曾々お祖母様が愛した花なんですよ」
庭師はそう言ってから、僕や『妹』にいろんな話を聞かせてくれた。

庭師が語るのは大体、カメロットの祖先にあたるとある騎士の物語。
戦いのある所に現れては敵も味方も関係なく暴れ回る厄介な男。
嵐のように乱暴で、誰より平和を愛していたと豪語するその男。
庭師はそれを自分の目で見てきたかのように話していた。
僕はその話がどうも好きで、庭師がひとり暇そうにしていたら隣りに座って聞いていた。

彼は今も誰かが訪れるのを待って、庭の手入れを行っているのだろうか。
そう思うと、少し故郷が恋しくなった。

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