TW3「エンドブレイカー!」内PC関係の雑記。
『―― どうかどうか、愛させて。 ――』
それを家族以外の誰かに話したのは、初めてだったかもしれない。
心の奥底で延々と渦巻く劣等感。
「所詮成り代わりの一族の落ちこぼれ」でしかない僕には
父の期待も母の願望も叶えることが出来なかった。
胸の呪詛が痛む。もう、治ったはずなのに。
本当はわかってる。資格がないんじゃなくて、なりたくないってだけの事。
祖父の言葉を言い訳に使って我が儘を振りかざしているだけだって事。
僕は幼い頃の弱々しい少年ではなくなった。
もう僕は武器も持てる、戦える、騎士にはなれないが家を守ることくらいできる。
それをしないのは、純粋に僕があの場所にいたくないからだ。
だって、思い出してしまうから。
父を、母を、「父」を、「母」を。
もうこの世には存在しないものを。
目に見えないものは怖い。自分でも気づかぬ間に浸食されてしまうから。
帰りたくない。帰れない。帰ることは許されない。
戻れないその場所はいつまでも思い出の中で輝いている。
だからこそ愛おしく感じてしまう。たった一つの繋がりを。姉さん、貴方の弟でいたいんです。
だからこそ憎らしく感じてしまう。たった一つの繋がりを。僕はお前の兄なんかになりたくない。
苦しくなる。
※胸のあれは「母親」に刻まれた呪詛であり、アーサーにとっては「母親の愛の証」
「戦いに出てほしくない」という親の愛情が呪いとして形となり、
結果、彼を長らく苦しめた「武器も持てなくなるほどの苦痛」を与える羽目になった。
愛は時に重く、時に伝わらないのです。
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