TW3「エンドブレイカー!」内PC関係の雑記。
紫煙立ち上る入り組んだ路地を歩く。
目の前を歩く少女は既に道を把握しているのか足取り軽く、木箱の上を跳ねるように進む。
「もーすぐ、もーすぐだよ。あ、こっちこっち」
剣の彫られた看板の店を左に曲がり、真っ直ぐ。
狭くなっていく路地をなんとか通り抜けると、小さな階段と扉が見えた。
扉の横には「本日のおすすめ→ハンバーグ定食」と書かれた看板。
「到着、っと。ここが『針刺星』だよ」
「まだ準備中みたいだぞ」
「関係者ならいつでも立ち入りオッケイだから平気へーき」
少女は躊躇いなく扉を開いた。
目の前を歩く少女は既に道を把握しているのか足取り軽く、木箱の上を跳ねるように進む。
「もーすぐ、もーすぐだよ。あ、こっちこっち」
剣の彫られた看板の店を左に曲がり、真っ直ぐ。
狭くなっていく路地をなんとか通り抜けると、小さな階段と扉が見えた。
扉の横には「本日のおすすめ→ハンバーグ定食」と書かれた看板。
「到着、っと。ここが『針刺星』だよ」
「まだ準備中みたいだぞ」
「関係者ならいつでも立ち入りオッケイだから平気へーき」
少女は躊躇いなく扉を開いた。
「やほー、開店準備どう?」
「おや、いらっしゃいアンジュ。後ろにいるのはお友達かな?」
アンジュを出迎えたのは背の高い色黒の男だった。
胸元まである銀髪で顔を隠したその男は擦り寄るアンジュを撫でると僕に顔を向け右手を差し出した。
「ようこそ、『針刺星』へ。私はここの副支配人のオドーだ」
「……アーサー、よろしく」
少しばかりの抵抗と、シェイクハンド。
オドーは垂れた前髪の合間から見えた青の目を細めて笑った。
手を離すとアンジュがすかさずオドーに小首を傾げて尋ねる。
「ねねね、他のみんなは?」
「ああ、アンジェラとKZは買い出し。
ジャグさんはいつもの時間だ。レイジーはイドと訓練中」
「オッケーイ。アーサー、二階行くよ」
アンジュは僕の手を引いて店の奥へと向かった。
廊下を突き当たりに右、階段から二階へと上がる。
アンジュは目的地へと向かう道すがら僕に話してきた。
「今ね、ししょーが傷の様子見てもらってるの」
「傷――と言うと」
「うん。スカード特有の癒えない傷。ししょーはね、顔の火傷なの」
幼い頃に負った重度の火傷は、癒えないがゆえに成長するにつれて醜く変形した。
今では顔を隠さなければ外もまともに歩けないほどに悪化したその傷跡を、
彼の兄やガーディアンが治療しているらしい。
「大体この時間になると手当てしてもらってるんだ。癒えなくても、痛みを和らげることはできるからって」
「そう、なのか。……今日は誰が手当てを?」
「ししょーのガーディアン。あ、アーサーに会ってみたがってたおねーさんだよ」
そして、アンジュは立ち止まる。
彼女の前にはひとつの扉と、楽しそうな談笑。
ここだよ、と僕に告げると勢いよくアンジュが扉を開いた。
「ししょー!エメリーさーん!はいるよー」
……エメリー?
「あら、アンジュ。今ちょうど終わったところよ」
次いで聞こえる、懐かしい声。
一瞬にして僕の思考は停止、その後激しく回転し始める。
もし、もしも本当にそうならば。
期待に胸を膨らませながら、僕は扉の先を覗き込んだ。
アンジュが飛びついている一人の女性。
淡い金色のロングヘアに、奥深い青の瞳、優しい笑顔。
少し背の低いアンジュと視線を合わせて話す姿も、声色も、
何もかもが昔のままのその人が目の前にいた。
いろんな感情が溢れ出してくる。
自分自身でどんな言葉を紡げばいいかが分からない。
『久し振り』『心配してたんだよ』『ごめんね』『守れなかった』
いくつもの単語が脳裏に浮かんで、破裂しそうになる。
「連れてきたよ、アーサー。あ、アーサーこの人がね、エメリーさん」
「まあ、貴方が噂の?」
アンジュの言葉で、その人が僕に近づく。
固まって動けない僕に微笑んだまま、彼女は手を差し出した。
「私はエメリー・カメロット。あなたと同じ年頃の、同じ名前の弟がいるの。
……でも不思議だわ。なんだか顔立ちまで同じに見える」
間違いない。姉さんだ。この天然な所も昔と何一つ変わらない。
嬉しくてたまらなくて、それでも言葉が出てこない。
意を決し、漸く紡ぎ出せた言葉は。
「――――――ねえさん?」
いつの間にか僕は、泣いていた。
※ようやく「ね」まで来れた記念。姉さんと再会。
「おや、いらっしゃいアンジュ。後ろにいるのはお友達かな?」
アンジュを出迎えたのは背の高い色黒の男だった。
胸元まである銀髪で顔を隠したその男は擦り寄るアンジュを撫でると僕に顔を向け右手を差し出した。
「ようこそ、『針刺星』へ。私はここの副支配人のオドーだ」
「……アーサー、よろしく」
少しばかりの抵抗と、シェイクハンド。
オドーは垂れた前髪の合間から見えた青の目を細めて笑った。
手を離すとアンジュがすかさずオドーに小首を傾げて尋ねる。
「ねねね、他のみんなは?」
「ああ、アンジェラとKZは買い出し。
ジャグさんはいつもの時間だ。レイジーはイドと訓練中」
「オッケーイ。アーサー、二階行くよ」
アンジュは僕の手を引いて店の奥へと向かった。
廊下を突き当たりに右、階段から二階へと上がる。
アンジュは目的地へと向かう道すがら僕に話してきた。
「今ね、ししょーが傷の様子見てもらってるの」
「傷――と言うと」
「うん。スカード特有の癒えない傷。ししょーはね、顔の火傷なの」
幼い頃に負った重度の火傷は、癒えないがゆえに成長するにつれて醜く変形した。
今では顔を隠さなければ外もまともに歩けないほどに悪化したその傷跡を、
彼の兄やガーディアンが治療しているらしい。
「大体この時間になると手当てしてもらってるんだ。癒えなくても、痛みを和らげることはできるからって」
「そう、なのか。……今日は誰が手当てを?」
「ししょーのガーディアン。あ、アーサーに会ってみたがってたおねーさんだよ」
そして、アンジュは立ち止まる。
彼女の前にはひとつの扉と、楽しそうな談笑。
ここだよ、と僕に告げると勢いよくアンジュが扉を開いた。
「ししょー!エメリーさーん!はいるよー」
……エメリー?
「あら、アンジュ。今ちょうど終わったところよ」
次いで聞こえる、懐かしい声。
一瞬にして僕の思考は停止、その後激しく回転し始める。
もし、もしも本当にそうならば。
期待に胸を膨らませながら、僕は扉の先を覗き込んだ。
アンジュが飛びついている一人の女性。
淡い金色のロングヘアに、奥深い青の瞳、優しい笑顔。
少し背の低いアンジュと視線を合わせて話す姿も、声色も、
何もかもが昔のままのその人が目の前にいた。
いろんな感情が溢れ出してくる。
自分自身でどんな言葉を紡げばいいかが分からない。
『久し振り』『心配してたんだよ』『ごめんね』『守れなかった』
いくつもの単語が脳裏に浮かんで、破裂しそうになる。
「連れてきたよ、アーサー。あ、アーサーこの人がね、エメリーさん」
「まあ、貴方が噂の?」
アンジュの言葉で、その人が僕に近づく。
固まって動けない僕に微笑んだまま、彼女は手を差し出した。
「私はエメリー・カメロット。あなたと同じ年頃の、同じ名前の弟がいるの。
……でも不思議だわ。なんだか顔立ちまで同じに見える」
間違いない。姉さんだ。この天然な所も昔と何一つ変わらない。
嬉しくてたまらなくて、それでも言葉が出てこない。
意を決し、漸く紡ぎ出せた言葉は。
「――――――ねえさん?」
いつの間にか僕は、泣いていた。
※ようやく「ね」まで来れた記念。姉さんと再会。
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